2016年10月29日

岩前篤教授の「高断熱住宅」の触りだけ。その2

図1.jpg


厚生労働省の調査で月別の死亡率というのがあります。
原因にかかわらず、年間で亡くなった人がどの月に死んだのかを表したグラフです。

戦前の日本では7月から8月の夏場に亡くなる人が一番多く、
その次が12月から2月、つまり冬場に亡くなる人が多かったのですが、
戦後になってからは夏場に亡くなる人の割合は急激に減り、
1970年代には夏に亡くなる人が一番少なくなっています。

これはかつては食中毒で亡くなる人が多くて、
それが経済が発展するに連れて冷蔵庫や上下水道が完備され、
食中毒は主な死因にならなくなったからだと考えられています。

兼好法師の徒然草の一節に、
「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。」
おそらく兼好法師の時代には、暑さが原因で亡くなる人が圧倒的に多かったのでしょうが、
時代が変わって現代は、冬の寒さで亡くなる人が圧倒的に多くなってきたのです。

そのことに気づき始めた先進諸国(主にヨーロッパですが)
人間が健康な生活を営むための最低室温を法律で設定し始めました。

イギリスの保健省(日本の厚生労働省にあたる)は、次のように報告しています。

建物の室温の推奨温度は最低21℃、許容温度が18℃、
これが16℃未満になると呼吸器系疾患に影響を及ぼし、
9℃から12℃になると血圧が上昇、心筋梗塞のリスクが増え、
5℃以下になると低体温症のリスクが生ずるそうです。

そんなわけでイギリスでは法律ですべての賃貸住宅は
年間の室温が常に18℃以上になるように義務づけられています。

マスメディアでは真夏の熱中症のことがよく取り上げられていますが、
熱中症で実際に亡くなる方は年間で100人程度。
家庭内の転倒事故で亡くなる方は年間300人程度。
交通事故が年間4000人程度。
お風呂場のヒートショックで亡くなる方は17000人以上。
家庭内のヒートショックが原因で亡くなる人は4万人以上。

もっと冬の寒さのリスクを強調すべきではないでしょうか。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 05:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 高気密・高断熱

2016年10月28日

岩前篤教授の「高断熱住宅」の触りだけ。その1

20161021_051337000_iOS.jpg

岩前篤教授の講演、本当に楽しくて
あっという間に時間が過ぎていきました。

行きたかったけど行けなかった・・、
あるいは興味がある・・という方のために
内容を少しだけ紹介しますね。

20161021_051345000_iOS.jpg

実は2年ほど前にも岩前先生の講演を聴かせていただきましたが、
このときは最初のつかみのお話が
「ドイツ、ドイツと言うな!」という話からスタートしました。
あれだけ年に何度もドイツに行っているくせに、
ドイツは嫌いらしいです。

まあそれだけでもかなり面白いのですが、
今回は最初からいきなりポケモンGOの画面が出てきたり、
現代化されたモンゴルの遊牧民の生活を映し出すなど、
とっても楽しめる講演でした。

モンゴルは日本からの直行便がないこともあって、
私たち日本人から見ると少し縁遠い感じがしますが、
日本の倍以上のペースで近代化した国です。

都市では中国のようにマンションが整然と建ち並び、
私たちと何ら変わらない生活をしている一方、
伝統的な遊牧民の生活を続けている人も1割ぐらいいるのだとか。
しかも遊牧民の生活をしている人の方が圧倒的に資産家なんだそうです。

モンゴルは元々国土のほとんどが草原の国、かつての移動手段は馬であり、
ゲルと呼ばれる移動式のテントを住居として草原を移動しながら、
羊や牛などを放牧させていました。

ところが近代化されたモンゴルでは、
移動手段はピックアップトラックになり、牛追いには日本製のバイク。
ゲルは相変わらずですが、室内には冷蔵庫とスマホの充電器が備わっています。

「電気のない場所でなぜ??」と思う瞬間ですが、彼らは移動式の風力発電と
ピックアップトラックに載せた太陽光パネルを使って自家発電しており、
その電気を使って家電製品を動かしていたんです。
メチャメチャ先進的ですよね。

遊牧民の生活にとってはそれぐらいの移動して運べる程度の発電量で十分に事足りていたのです。
そう考えると日本人の生活はあまりにも電気を使いすぎなのかもしれませんね。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 06:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 高気密・高断熱

2016年10月24日

岩前篤教授の講演、大盛況でした!!

20161021_sawano-001.jpg

先週の金曜日、
高断熱住宅と健康への影響についてずっと研究されていた
近畿大学建築学部の岩前篤教授の基調講演が
石川県地場産業振興センターにて行われました。

事前の集客があまりうまくいかなかったこともあって、
どれぐらいのお客様がいらっしゃるかとっても心配していたのですが、
100名以上の来場者に恵まれて、結果は大盛況でした!!
本当にありがとうございました!!

岩前篤教授は、近畿大学建築学部の初代学部長であり、
  断熱住宅.com のコラム執筆、
  日本板硝子 のコラム執筆、
  旭化成の断熱材「ニホンの家は寒いです」 など、
数多くのメディアでも取り上げられ、
海外出張も多く、日本中を講演や委員会などで回っているお忙しい方で
「高断熱住宅と健康」のことをより多くの方に知ってもらうために
尽力しているお方です。

私は2年ほど前の岩前先生の講演を聴かせていただきましたが、
今回は、いきなりポケモンGOの画面が出てきたり
現代化されたモンゴルの遊牧民の生活を映し出すなど
とっても楽しめる講演でした。

image1_1.jpeg

当日の来場者は建築士など業界の方も多い一方、
「断熱って何??」と言ってしまいそうな一般の人もいらっしゃったのですが
ほんとみなさん楽しそうに聞いていたのが印象的でした。

ご多忙にもかかわらず、会場に駆けつけてくれたみなさま、
ほんとにありがとうございました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近お会いした人

2016年10月19日

冬でも暖かい家は、窓の「形」が違う。その4

20161021_sawano-001.jpg


ガラスが重くて気軽に開けにくい高断熱窓の場合は、
明かりを取り入れる部分ははめ殺しのFIX窓に担当させて、
自然の外気を取り入れるときは、その横につけた縦すべり窓が担当します。

縦すべり窓なら引き違いの20倍もの風を室内に取り込める上に、
開閉にも力はさほどいらないので、女性や子供でも開けやすくなります。
またガラスを割ったとしても、事実上人の出入りはしにくいので、
開け放しにしていても防犯上でも安心です。

ウッドデッキに出る際には、
大きなはめ殺し窓と横につけたテラスドア、
もしくは気密性を上げたスライディングドアの組み合わせで
簡単に出入りすることができます。

せっかくなら今までの常識を捨てて、
新しくて高性能な窓を選んだ方がよりいっそう快適に暮らせます。

気になる人は一度ショールームで実際の開閉を試してみてはいかがでしょうか? 

石川県庁の向かいにできた鞍月のTDYショールームでは
実際の高性能窓が置いてあるので気軽に試すことができます。
ぜひ行ってみてくださいね。

さらにイベントの紹介も!
20161021_sawano-002.jpg
高断熱住宅と健康への影響についてずっと研究されていた
近畿大学建築学部の岩前篤教授が金沢にやってくるんです。

  断熱住宅.com のコラム執筆、
  日本板硝子 のコラム執筆、
  数多くのメディアでも取り上げられ、日本中を講演で回っている岩前教授。

私も一度だけ講演を聴かせていただきましたが、
聴衆を飽きさせずにとっても楽しめる講演でした。(^o^)

そんな岩前教授の講演を無料を聴ける絶好の機会を設けました!!

日程: 平成28年10月21日(金) 

時間: 受付開始午後1:30〜
   講演開始午後2:00〜
   パネルディスカッション午後3:30〜
   終了予定午後4:40分頃


定員: 300名 (入場無料)

お申込は、FAX番号:076-291-2490 もしくは
    mailto:info-nomura@n-gosei.jp
    にて、お名前/ご住所/電話番号と参加人数を伝えてください。

  ※当日空席があれば、直接会場に来てそのまま受付をして入場することもできますが
   席を確保する意味でも、事前にお申込していただく方が安心できますよ。

後半のパネルディスカッションでは、私が担当したお客様の
断熱リフォーム体験も生の声で聞けることになっております。
共感できることも多いと思いますので
ふるってご参加くださいませ。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 05:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 高気密・高断熱

2016年10月18日

冬でも暖かい家は、窓の「形」が違う。その3

IMG_0959.JPG


代わりにこれからの主流になるのが、
縦すべり窓、FIX窓、横すべり窓です。

高断熱窓はどうしても単体での価格が大きくなるため、
なるべくならシンプルな形状にして価格を抑えたいところです。
以前だったら、安易に「ここは大きな引き違い窓をつけておきましょう」としていたところに、
高断熱窓だったら同じような大きさの「FIX+縦すべり窓」にしておくということです。

庭やウッドデッキに出入りしたい場合でも、考え方は同じです。
採光をとるために大きなFIX窓を使い、
出入りそのものにはテラスドアを使う。
不在時でも風を通したいなら細めの縦すべり窓を横につける
・・といった感じです。

それじゃあ、あんまり風が入らないのでは??

いえいえ、縦すべり窓は別名「ウインドキャッチ」とも呼ばれており、
ほんの少し開けておくだけでも、
通常の引き違い窓の20倍近くの自然風を室内に取り込めるそうです。
細長いスリット状の縦すべり窓なら開け放しでも、
事実上、人も入れないので防犯的にも◎です


「イマドキの窓には引き違い窓がない。」
このことに違和感を覚える方もまだまだ多いと思います。
中には、
「わしゃ、朝起きたら必ず家中の窓をすべて開けるのが習慣なんだ!
 引き違いなら簡単に開けられるし、大きな窓の方が明るくて気持ちいいじゃないか!?」
と仰る方もいるでしょう。

でも現代の高性能窓はガラスも重くて、
大きな引き違い窓だと開けるのにもかなり力がいるので、
とても気軽に開ける気分にはなりません。

またどちらの障子も開けられるのが、引き違い窓の特徴でもありますが、
実際に開ける側の障子はいつも決まった側ばかりのはずです。
ということは、例え引き違い窓であったとしても、
実際には片引き窓のような使い方になっているということですね。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 07:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 高気密・高断熱

2016年10月17日

冬でも暖かい家は、窓の「形」が違う。その2

2012-08-17 14.20.33.jpg


住宅の業界に長くいたこともあり、今まで
いろいろなタイプのアルミ窓を見てきました。
みなさんの家にもいろいろなタイプの窓がついているはずです。

●一般住宅で一番多いのは「引き違い窓」。
●ドアのように開く「縦すべり窓」。
●固定式のFIX窓。下から押し出すように開ける「横すべり窓」。
●上下に動かして開ける「上げ下げ窓」。
●ジャロジーとも呼ばれる「ルーバー窓」は
昔の家の水回りなど湿気を逃がしたいところにはよく使われていました。
(防犯で不利になるので最近は全くつけなくなりましたが・・。)
●1回の操作でいくつもの窓が同時に開く「オーニング窓」。

●外に出られる長戸や勝手口でも、引き違いの「掃き出し窓」。
●窓が1枚だけの片引き戸。
●勝手口ドアは全面ガラスの「テラス戸」以外に
ガラス部分が上下に動いて風を通せる「通風ドア」もあります。


かつてアルミ製の窓が主流だった頃は、窓の形状そのものも非常にバリエーションが多く、
サイズもけっこうオーダーサイズで作ってもらうことも可能だったのですが、
高断熱窓を選ぼうとすると、性能が上がるほど窓の形状バリエーションは少なくなります。

基本的には気密性能や断熱性能が取りにくいものとか、
以前はオーダーサイズで作っていたような窓は
やっぱり「気密性能が確保できない」という理由から
ラインナップから外れていきます。

例えばルーバー窓。オーニング窓。ダブルの上げ下げ窓、
結露しやすい出窓、通風ドアあたりは樹脂窓で姿を消していきます。
引き違い窓も残念ながら、気密は取りにくくなるので、
やっぱり超高性能樹脂窓では製造そのものがされなくなるのです。
( YKKAP APW430 の場合)


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 05:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 高気密・高断熱
Powered by さくらのブログ