Aさんは50代後半の夫婦。
所有していたマイホームは、すでに築30年以上を経過していたため、
老朽化も激しく、何らかの“対策”を必要をしていました。
当初は、大規模なリフォームも考えたそうですが、
定年後のことを考えると、むしろ今のタイミングで思い切って建て直した方が
楽しいセカンドライフを遅れそうだと思い、建て替えを決意したそうです。
Aさんの土地は、Aさんの父親が持っていた農地を造成したもので、
それを3分割してそのうちの一つがAさん、
他の2つは他の人に譲ったそうです。
そして、Aさんと隣の家の境にある老朽化したブロックが
敷地の境界を示していました。
その敷地を造成した際に、隣同士で費用を出し合ったこともあり、
ブロックのちょうど真ん中が敷地の境界になっていました。
家の建て替えの際に、老朽化したブロックを一緒にやりかえる案が出ました。
Aさんは、今回もお隣に話をして
同じ位置でブロックをやりかえ、費用は折半するつもりでいました。
しかし、残念ながらお隣の方は、
「うちの方は別にブロックを直す気はないよ。
やりたければ勝手にどうぞ。」
と言われたそうです。
すっかり意気消沈したAさん、
一旦は、古いブロックをそのまま残すことも考えたのですが、
ブロック塀は途中で切れていて、お隣の雨水がAさんの側に流れ込んでいたのが
やっぱり気になりました。
結局、現状の古いブロックを壊して、Aさんの敷地側に5pずらした上で、
Aさんだけの負担で新しいブロックにやりかえることになりました。
(ブロックの外側を境界ラインにしたのです。)
古い住宅地などでは、あるいはかつてお隣同士が仲がよかった場合は、
このように敷地の境界を中心にして、ブロックを設置しているケースもあります。
メリットは、費用が半分で済むことと、
自分の敷地に入るブロックが半分の5pずつで済むので
家の周囲を移動する際も、お互いに楽になります。
でも、デメリットが潜んでいます。
老朽化してきたときやブロックにヒビが入るなど傷んだ場合であっても、
お隣の了承を得られないと、直すことすらできないのです。
当初は仲がよかったお隣同士であっても、
何かのきっかけで仲が悪くなる場合や、一方が代替わりした場合は、
直す同意すら、得られなくなることが多いようです。
やはり、境界を示す目印やブロックなどは、
自分で負担するようにした方が、後々のメンテナンスなどもしやすいですし、
結果として、近隣のトラブルを回避できると思います。
建て替え工事などの際に、外構工事のついでに行うようにすれば
費用も最小限で済むことが多いので、ぜひ前向きに検討してくださいね。
★今日のテリー語録
2〜3段程度の境界ブロックはそれほどの出費というわけではありません。
しかし、それをケチったために近隣トラブルに発展し、
裁判になってしまったケースすらあるのです。
次の世代を守るために、境界の問題は解決してあげてくださいね。
今日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。
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