2015年03月08日

「ひまわりのおか」(東日本大震災でお子さんを亡くしたお母さんの物語)その3

2015-03-03 06.05.31.jpg

あとがきにかえて のところで、この絵本をまとめてくれた
葉方丹(はかたたん)さんが、次のように書き残しています。

ひまわりは、日々大きくなっていきます。
お母さんたちは、ひまわりの世話をしながら、
ひまわりに語りかけています。
きっと、子供と話しているのです。
ネイティブ・アメリカンの人たちは、
「この世の中、誰一人私のことを思わなくなったら、
 私の姿は消えてしまう」と信じていました。
人は人を想うこと、人に想われることで、生きていけるのです。
お母さんたちは、いつでもどこでも、子供たちのことを想っています。
子供たちはお母さんといっしょに生きています。

この本を読んでいると、、、、
子供たちと過ごす何気ないひとときが
いかに大切な時間だったのか?、
そして母親の愛がどれだけ深いのか?
ということに気づかせてくれます。
思いがけず、、、、
今は離れて暮らす母親や亡き父親と過ごした
私の幼い頃を思い出すことができて
とても幸せな気持ちを味わうことができました。

震災で大切な人を亡くした方はもちろんのこと、
病気や不慮の事故で大切なお子さんを亡くした方、
そして、最近お子さんやお孫さんとなんかギクシャクしている方には、
ぜひ読んでいただきたい絵本です。
学校や保育施設、病院や福祉施設においてもいいかもしれません。

なお、この絵本の収益の一部は、
まだ見つからない子供たちの捜索費用に充てられるそうです。
「ひまわりのおか」 (岩崎書店)から1620円で販売されています。
お近くの書店で注文されるか、Amazonで注文されるといいと思います。

           

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。
posted by テリー at 20:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2015年03月07日

「ひまわりのおか」(東日本大震災でお子さんを亡くしたお母さんの物語)。その2

2015-03-03 06.05.11.jpg


絵本の最後には、
お母さんたちの手紙が載せられています。
その一部を紹介しましょう。


3月18日の卒業式での袴姿を楽しみに、
そして4月からの中学校生活をとても楽しみにしていた
3姉妹の末っ子の愛は、セーラー服を着る夢も叶わず、
私たちよりも先に天国へ旅立っていっちゃった。

誰からも愛されるようにと名付けた通り、
みんなに愛され、いつもニコニコ笑顔で
楽しい思い出といっぱいの幸せを残してくれたね。

お姉ちゃんが大好きで、ゆいちゃんが大好きで、
アニメのワンピースが大好きで、AKBが大好きで・・・・。
今頃はみんなで楽しくやっているね。

もっと一緒にいてあげればよかったなぁ。
もっともっと話を聞いてあげればよかったなぁ。
もっともっと・・・・。

悔やむ思いでいっぱいだけど、
愛が大好きなお家に帰ってこられたのも、
みんなのおかげだね。

愛が教えていってくれた“命の大切さ”“家族の大切さ”
“人への感謝の気持ち”を忘れずに、
これからもがんばるからね。
             ( 愛の母 )

他にも7人のお母さん方の手紙が載っています。
どの手紙にも母親の愛が詰まっていました。
そして驚くべきことに、お子さんから多くのことを
教わっていることが書かれていました。

・・・ 「ひまわりのおか」(東日本大震災でお子さんを亡くしたお母さんの物語)。
その3 に続く。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。



posted by テリー at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2015年03月06日

「ひまわりのおか」 (東日本大震災でお子さんを亡くしたお母さんの物語)。その1

2015-03-03 06.04.42.jpg

2011年3月11日。
宮城県石巻市立大川小学校を大きな津波が襲いました。
わが子を亡くしたお母さんたちは、やがて
小学校のそばにたくさんのひまわりを植え始めました。
日差しを浴びて、ぐんぐん成長していくひまわりに重なるもの。
それは、何よりも大切な、愛する子供たちの姿。

  2011年(平成23年)3月11日に東日本大震災が発生しました。
  地震発生後およそ50分経った15時36分頃、
  地震による大きな津波が三陸海岸の河口から約5kmの距離にある
  石巻市の大川小学校を襲いました。
  新北上大橋のたもとの三角地帯に避難するために移動を開始した
  児童108名中74名と、教職員13名中10名、スクールバスの運転手が
  亡くなりました。
         ( ウィキペディア より一部抜粋)

東日本大震災から4年経ちましたが、
震災で大切なわが子を亡くした親御さんやご親族の方には
今でもつらい思いをされていることだろうと
想像には難くありません。
その一方で、大切なわが子を亡くしたことを受け入れながら
懸命に生きていくことを選んだ親御さんがいました。
「ひまわりのおか」はそんなお母さんたちのお話です。

震災から3ヶ月が経とうとしていた6月のはじめ、
一人のお母さんが
「丘の上の花壇に、ひまわりを植えようよ!」といいました。
「ひまわりが咲いたら、きっとよろこぶよ」
「もう、何もしてあげられないしね・・・」
「みんな、ここに来たかったんだもんね!」
お母さんたちはひまわりの世話をしながら、
ひまわりに話しかけています。

「ここも津波にのまれて潮をかぶったから、ひまわりは育たないよ。」
といわれても
「それなら、お水をたくさんあげましょう。
 しょっぱくてのどがからからでしょ。たくさん飲んでね。」
「水はやりすぎない方がいいよ。
 根っこが育たなくなるから」
といわれても
「いいよ。あまやかそう。
 飲みたがってるんだもん、たくさんあげようよ。
 もうがまんしなくていいよ。」

ひまわりの世話をしながら、お母さんたちは
亡くなった子供たちに話しかけています。

           

・・・ 「ひまわりのおか」 (東日本大震災でお子さんを亡くしたお母さんの物語) その2 に続く。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。

posted by テリー at 06:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2014年03月12日

震災の「悲しみの本質と被害の重み」

 

ちょうどYahooニュースを見ていたとき
気になるニュースが出ていたので、みなさまとシェアさせてください。

特に気になる部分を一部抜粋してみましたが、
震災直後にここまで震災の現実と悲しみの本質を
表現した人はいないのではないでしょうか?


 『ビートたけしが震災直後に語った「悲しみの本質と被害の重み」』 より


   よく「被災地にも笑いを」なんて言うヤツがいるけれど、
  今まさに苦しみの渦中にある人を笑いで励まそうなんてのは、
  戯れ言でしかない。
  しっかりメシが食えて、安らかに眠れる場所があって、
  人間は初めて心から笑えるんだ。
  悲しいけど、目の前に死がチラついてる時には、
  芸術や演芸なんてのはどうだっていいんだよ。


   常々オイラは考えてるんだけど、
  こういう大変な時に一番大事なのは「想像力」じゃないかって思う。
  今回の震災の死者は1万人、もしかしたら2万人を超えてしまうかもしれない。
  テレビや新聞でも、見出しになるのは死者と行方不明者の数ばっかりだ。
  だけど、この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、
  被害者のことをまったく理解できないんだよ。


   人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。
  そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。


   一個人にとっては、他人が何万人も死ぬことよりも、
  自分の子供や身内が一人死ぬことのほうがずっと辛いし、深い傷になる。


   そう考えれば、震災被害の本当の「重み」がわかると思う。
  2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、
  その悲しみに今も耐えてるんだから。


   それでも、オイラたちは毎日やるべきことを淡々とこなすしかないんだよ。
  もう、それしかない。

 

ビートたけしが震災直後に語った「悲しみの本質と被害の重み」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140311-00000000-pseven-ent


これを最初に読んだときには、
体の震えと悲しみがすぐには止まりませんでした。

もしも、自分の家族が亡くなったり、今もまだ遺体が発見されない
・・なんてことになったら、
それこそ身を引き裂かれる思いで何年も過ごすことになるでしょう。

自分の身近な「1人が死んだ事件が2万件あった」

恥ずかしい話ですが、これが震災の現実なんだと、
今さらながらに気づかされました。

震災から3年が経ちましたが、
家族を失った被災者のみなさまにとっては、
何年経ったか?なんてことはあまり意味がないことだと思います。

少しでも被災者のみなさまのそばに寄り添えるようにしていきたいと
思いを新たにさせていただきました。

そして大切なことに気づかせてくれた
ビートたけしさんに心から感謝したいです。
ありがとうございます。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。

posted by テリー at 06:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2014年03月11日

東日本大震災から3年。その1


今からちょうど3年前、
2011年3月11日 午後2時46分
マグニチュード9.0、岩手県沖から茨城県沖を震源地とする
巨大地震が発生しました。

この日本周辺における観測史上最大の大地震は
東北地方の太平洋側に大きな津波を発生させました。

10mを超える大きな津波が広範囲に押し寄せ、
わずかな時間で2万人近い死者・行方不明者を出す
大惨事となりました。

東日本大震災で亡くなった方々、
並びに大切なご家族を失った方々には
心よりお悔やみを申し上げます。


まだまだ復興までの道のりは長いと思いますが、
日本全体、そして世界の人々が被災者の方々を
直接的、あるいは間接的にサポートし続けていきますので
どうか諦めずにたとえ少しずつでも
いっしょに復興を進めていきましょう。

次回からは、東日本大震災から3年、
この未曾有の大災害から私たちが学んだことを
お話ししていきます。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。

 
posted by テリー at 06:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2012年05月09日

快適な夏に向けての節電対策(TV編)

 
・・・ 快適な夏に向けての節電対策(冷蔵庫編)2/2 の続きです。
次に、家庭で消費電力が高いのは、TVです。

特に高齢者の住まいではTVがつき放しになっているご家庭も
けっこう多いのではないでしょうか?

TVの消費電力を下げるのに一番効果的な方法は、、、
TVのスイッチを入れないことです。(苦笑)

それでは元も子もないといわれそうなので、
他の手段も考えてみました。

現在のTVは省エネ型が多いのですが、
そうはいっても大型になればそれなりに電力を使います。
50インチ以上の液晶TVでは、
29型のブラウン管TV並の大きい電力を使ってしまうほどです。

ですから、お年寄りが家にいて
ずっとTVがつけ放しになる家であれば、
思い切って、お年寄り専用の小型の液晶TV(目安としては20〜25型程度)
に買い替えた方が、むしろお得になります。

特に最近売れているLEDを使った液晶TVなら、
数年前に主流だったLCD液晶TVよりも消費電力が小さいため
大きな節電効果が期待できます。
30型未満のサイズなら、5万円以下でも購入できますので
TVを見ている時間が半日にも及ぶようであれば、
思い切って買い替える、もしくは買い足す方がかえって効果的ですね。

次に買い替え以外で、TVの節電方法を紹介します。


1.TVの画質設定を変える。

どのTVでもそうですが、
TVの明るさを設定できるようになっています。

一般家庭では、家電量販店のように大きな蛍光灯が連なるように
配置されていることはまずありませんから
標準状態だと逆に明るすぎることも多いようです。

そこで、画質設定から、TVの明るさを「スタンダード」など
一番下の明るさに設定してみてください。

意外に思われるかもしれませんが、
その方が目も疲れにくいですし、
消費電力もカタログ数値通りに下げることができます。

ちなみにTVの明るさを「スタンダード」から、
一番明るい「ダイナミック」に上げると
消費電力も倍近く変わる機種もありますから、
この明るさ設定がいかに大切か分かります。


2.TVをつけ放しで寝ない。

「気がついたら朝まで寝ていました・・。」という場合には難しいのですが、
眠くなったらとりあえずTVは消してしまいましょう。(笑)

最近のTVには、様々な省エネ設定があり、人感センサーを組み合わせて
TVのある部屋から人の気配がなくなると、
勝手に画面を消してくれる機能などもありますので、
これらのエコモードは積極的に使っていきましょう。


あとは、見ないときはこまめに消すといった方法で
TVの節電をしてみてくださいね。


★今日のテリー語録

「たまにはTVを見ない日があってもいいかも。」

「TVがついていないと静かすぎて怖いんです・・。」という人に会ったことがあります。
「お気に入りの本を読むときぐらいはTVの音を消してみてはいかがでしょう」と
アドバイスしたところ、
「試しにやってみたら、虫の声が聞こえてきて意外といい感じでした。」と喜んでいました。
意図的にTVの音を消して、慣れたらTVそのものを消す時間を増やしてみてはいかがでしょうか?
夜の楽しみが帰って増えるかもしれませんよ。(^o^)

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。

posted by テリー at 20:54| Comment(0) | TrackBack(1) | 東日本大震災

2012年05月08日

新しい時代の幕開けへ。【国内全ての原発停止】2/2

 
・・・ 新しい時代の幕開けへ。【国内全ての原発停止】1/2 の続きです。


「発電した電気は貯めることができない」という電力の常識も
ここ数年でずいぶんと様変わりしてきました。

携帯電話やスマートフォン、ハイブリッドカーやEVに搭載されている
ニッケル水素電池やリチウムイオン電池の蓄電能力が上がり、
量産効果もあってかなりのコストダウンがされてきたからです。

実はこの蓄電池の技術も日本が世界一を誇る技術なので、
世界中の車メーカーでもハイブリッド車に搭載されるものは
基本的に日本製が多いのだそうです。

そのおかげで電力を貯めることもあるレベルには達してきましたし、
今後さらなるレベルアップも進んでいくことでしょう。


再生可能エネルギーの中でもいくつかの方法では
発電量が一定でないことが大きなネックになっていました。

たとえば、太陽光発電は日中しか発電できないとか、
雨が降ったら極端に発電量が落ちる、
風力発電は基本的に風任せなので
30分先の発電量すら読めない・・といったデメリットがあります。

しかし、この蓄電技術を使うと、
発電量が不規則な再生可能エネルギーであっても、
蓄電しながら一定量を送電したり使ったりということもできるのです。

原発がいくつも建設された40年前とは違い、
再生可能エネルギーが普及するための環境も
十分に整ってきたと言えるのではないでしょうか。


日本は石油資源の乏しい国ということもあり、
40年前の2度のオイルショック以降、
省エネ技術をどんどん発達させて
その技術をさらに海外に輸出できるほどにまで昇華させました。

さらにはハイブリッドカーやEVの技術でも世界一です。
これらはすべて、資源がないことから培われた技術でもあるのです。


原発に依存しない再生可能エネルギーによる発電技術でも
一部のものは日本ではなく海外に輸出しているほどなんだとか。
日本でその素晴らしい技術が使われていないのは、
「電力会社から買った方が安いから・・」という理由があったからです。

しかし、電力の安定供給ということを考えると
電力そのものも自分たちの住む地域の中で
自給自足の時代がもうすでに迫っているのかもしれません。
「原発の停止」は、経済の停滞という“恐怖”に竦むようなことではなく、
むしろ日本の明るい未来を示していると考えてみてもいいのではないでしょうか。

私たちの未来と技術力を信じていきたいですね。


★今日のテリー語録

「再生可能エネルギーの発電設備も、量産効果が期待できます。」

再生可能エネルギーのネックは、コストです。
しかし、かつてハイブリッドカーが高価すぎて高嶺の花だったのに
今ではカローラのように街中に走っていますよね。
設備を小規模化することで日本だけでなく、
世界中に発電設備を輸出することができれば
必ず大きなコストダウンが可能だと信じております。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。

posted by テリー at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2012年05月06日

新しい時代の幕開けへ。【国内全ての原発停止】1/2

 

5月5日深夜、北海道電力の泊原発が定期検査のために運転を停止し、
ついに42年ぶりに国内の原発が全て停止しました。

これから電力需要が増える夏に向けて
「原発を再稼働すべきだ!」
「万一のことを考えれば、脱原発を目指すべきだ!」
と2つの意見が今後もぶつかり合うことでしょう。

私自身は、原発の安全性だけでなく、
放射性廃棄物の最終処分という負の遺産を
次の世代に積み上げていく原発の存在には、
元々、疑問を持っていましたので
将来的には原発を全てなくすべきだと思っております。

そうはいっても現時点では電力供給が不安定なことを考えると
おそらく、、いくつかは再稼働するのかもしれませんね・・。

いずれにせよ今年は、
日本のエネルギー政策が問われている難しい時期なのだと思います。


しかしその反面、新たな動きも出てきました。

各地方自治体、あるいは民間企業の中から
再生可能エネルギーを積極的に開発・実用化する方法が開発されていっています。

住宅の屋根にも載せられている太陽光発電以外にも
風力発電、地熱発電、天然ガス発電、バイオマス発電、小型水力発電など
多種多様な発電方式が出てきました。

これらの一つ一つの発電能力は、とても原発1基分にもほど遠いのですが、
蓄電池との組み合わせや小さな集落の電力を賄うには
十分な発電能力を持っているものも出てきました。

特に自治体レベルでは、地域の特性を見直すことで
「豊かな水力が垂れ流しになっている」(富山県黒部市)とか、
「天然ガスの埋蔵量が相当ある」(新潟県新潟市)
「温泉資源による地熱の利用ができるかも・・」など、
それぞれの地域の特性を見直し、私たちが今まで見逃していた
“豊かな資源”を見出す動きが
全国の自治体で行われていることがとっても素敵です。(^o^)


考えてみれば、以前の発電のイメージは
遠くの大きな発電所から多少の送電ロスを覚悟の上で
どんどん電気を送り届けるイメージでした。

しかし、送電のロスは意外とバカにならないので
(およそ5%、そのほとんどが遠隔地である原発関連だそうです。)
なるべくなら電気を使う地域と電気を作る地域は
可能な限り近い方が送電効率が上がります。


・・・ 新しい時代の幕開けへ。【国内全ての原発停止】2/2 に続く。


★今日のテリー語録

「電力会社の独占事業ではなくなる日が近づいています。」

今までは全ての電力事業は、電力会社の独占でした。
しかし今後は、一般家庭・企業・自治体など
大小さまざまな規模で発電がなされることによって
電力の安定供給が賄われていくようになっていきます。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。

posted by テリー at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2012年03月13日

鵜住居地区防災センターの悲劇 2/2

 
・・・ 鵜住居地区防災センターの悲劇 1/2 の続きです。


そして、平成23年3月11日、
いよいよ本当に大津波の危険性が迫りましたが、
人間の本能として、“いつもの場所”に避難するように体は反応してしまい
いつもの防災センターに避難したことで、
そのまま大津波にのまれて大勢の住民が亡くなってしまいました。

犠牲になった方の中には、地震発生当時
せっかく本来の避難場所である西側の高台近くにいたにもかかわらず、
わざわざ移動してまで、低地にある防災センターに“避難”してしまい
そのまま亡くなった人までいたそうです。

もし、本来の避難場所を避難訓練に使っていたなら
このような悲劇は避けられたのかもしれません。

また、「防災センター」というネーミングの問題もあったでしょう。

避難訓練に使っていたとはいえ、
本当はただの公民館だったそうです。
(だから利便性の高い低地に建設された・・。)
しかし、公民館の建設では予算がなかなか下りないため
「防災」の名目をつけた・・とのことでした。

そしてこの「防災」の名前がついたことで
住民の間に、「防災センターにいけば安全!」
との意識が生まれたとしても何ら不思議はありません。


「手段が目的化する。」

私がいうまでもありませんが、、、
避難訓練とは、住民の命を守るために実際の災害を想定し、
可能な限りそれに近い形で訓練を行うことで
実際に災害が起こった場合であっても、
スムーズに避難できるようにするために行うものです。

しかし、長らく津波の被害がなかったこともあり、
避難訓練の参加率を上げるための「避難訓練」、
言い換えるなら、「訓練のための訓練」になっていたようです。

このような「手段が目的化する」例は、
私たちの身の回りにも多いのではないでしょうか。

たとえば、健康診断で高血圧を注意されたのをきっかけに
降圧剤を日常的に飲み始め、血圧を毎日計るうちに
いつのまにか血圧の数値を下げることの方が目的化してしまい
数年後には、降圧剤の飲み過ぎで肝臓や腎臓を悪化させてしまうケースなどですね。


避難訓練の目的をもう一度よく考えて、
本来の避難場所への避難をやってみることによって
避難経路の安全性や移動時間、問題点を明確化し、
避難に時間がかかりすぎるようであれば、
その対策を取ることも必要になってくるでしょう。

鵜住居防災センターの悲劇は、
このような人間が犯しがちな失敗とその大きなリスクを
私たちに教えてくれました。

最後になりましたが、
鵜住居で亡くなられた方々、ご遺族の方々には
心よりお悔やみ申し上げます。


★今日のテリー語録

「人間は失敗を犯すものです。」

あまりにも大きな犠牲といわざるを得ません。
だからこそ、この悲劇を徹底的に検証しその教訓を後世に伝えるのも
私たちの大切な使命ではないでしょうか。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。   

posted by テリー at 06:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災

2012年03月12日

鵜住居地区防災センターの悲劇 1/2


昨日は東日本大震災からちょうど1年ということで、
どのテレビ局も東日本大震災の特別番組を放送していました。

心温まる感動のお話がある一方で
胸が締め付けられるほど、いたたまれないお話もありました。

岩手県釜石市鵜住居(うのすまい)地区の防災センターの悲劇は
今まで私がよく知らなかったこともあり、
見ていて本当につらかったお話です。

釜石といえば、大きな津波に襲われながらも日頃の防災教育が効を差し
市内の14の学校、およそ3000人の子供たちが無事に避難した
「釜石の奇跡」で有名なところです。

しかし、同じ地域で全く正反対のことが起きていたなんて。。。


   鵜住居(うのすまい)の地区防災センター。
   完成からわずか1年余りでしたが、2階の窓が全部無くなるくらい、
   梁のギリギリまで浸水しました。

   避難してきた人は150人を超えましたが、助かったのは28人でした。
   岩手県の津波浸水予測図によると防災センターの周辺は、
   浸水予測の外になっていました。

   地元の人はここが津波の避難所と考えましたし、
   避難訓練の際もここを利用していました。
   しかし釜石市はここを津波の避難所に指定していませんでした。
   
   市によると津波の避難所は高台にしていて、
   防災センターは土砂災害の際の拠点と位置づけていたのです。
   住民と意識のずれがあったのです。

                    (IBC岩手放送 より引用しました。)


岩手県釜石市は明治三陸沖地震の際にも津波の被害があり
防災意識の非常に高い地域だったため
津波の避難訓練を定期的に行っていたそうです。

大切な住民の命を守るために、避難訓練への参加率を高める必要がありました。
地域には高齢者が多かったのですが、少しでも参加しやすいように
地域から距離のある高台(本来の避難場所)ではなく、
訓練用として近場の地区防災センター避難所(本来の避難所ではない)を設定し
震災のわずか数日前にもそこを使って避難訓練をしたのだそうです。


・・・ 鵜住居地区防災センターの悲劇 2/2 に続く。


★今日のテリー語録

「人間は、習慣の動物です。」

状況が適切かどうか、あるいは正しいか悪いかで
行動するわけではありません。
ふだん行動しているとおりに行動するだけのことです。
一流のスポーツ選手ほど練習時間が長いのは、
練習でうまくできないプレイは、「本番」の試合でも当然できないことを
よく知っているからです。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ランキング参加中です。にほんブログ村 住まいブログ 住まい方へ  にほんブログ村 住まいブログ 住宅評論家へ
内容に共感していただけたら、 ↑ クリック ↑ をお願いいたします。   

posted by テリー at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災
Powered by さくらのブログ