・・・ お風呂についた青サビの対処法 その1 の続きです。
真っ白な浴槽に付着したのは、青サビということで
浴槽そのものが傷んだわけではありませんでした。
しかし、「青サビ」という言葉自体、馴染みがなく
しかもこのお客様の家の配管はリフォーム工事の際に
全て架橋ポリエチレン管(樹脂管ともいう)に交換しているので
給湯管にも銅は全く使っていません。
どうしてこのような現象が起きたのか気になった私は、
さっそく調べてみました。
この浴槽のような例は時折あるらしく、
ネットで少し調べるだけでいろいろと出てきました。
お風呂が青くなる現象は「銅石鹸」に起因するものです。
「銅石鹸」とは、銅管などから溶け出した微量の銅イオンと、
浴槽などに付着して残っていた湯垢(人の身体や石鹸からでた脂肪酸)とが
反応し生成された不溶性の青い物質です。
この「銅石鹸」の生成反応は、銅イオン溶出量0.2ppm程度の濃度でもおこります。
特に固形の浴用石けんや洗顔石けんの脂肪分は、銅イオンとの反応力が強く要注意です。
この「銅石鹸」がさらに空気中の酸素や炭酸ガスに触れると青くなるのです。
従って、その生成を防ぐ最良の方法は、浴槽内、浴室タイル、洗面所などを毎日清掃し、
身体から出る脂肪分や石けんの脂肪分をきれいに洗い流すことがポイントです。
( 日本銅センター Q&A 「青水」 より引用しました。)
これでこのお客様で起きた現象が「銅石鹸」という現象であることがわかりました。
毎日浴用の石鹸を使って浴槽を洗っていたために
浴槽の下の方が青くなってしまったようです。
また給水管や給湯管に架橋ポリエチレン管を使っていたにもかかわらず
銅イオンが溶け出したことについても記述がありました。
これは、給湯器や銅製の給湯配管から溶出する銅イオンと
人のアカに含まれる脂肪酸が反応して出来ています。
この青い線は、浴槽をきれいに保つことで発生を抑えることができます。
給湯器や銅製の給湯配管からの銅イオンについては、
使用しているうちに表面が酸化されて溶出されにくくなります。
一般には、数週間から数ヶ月といわれていますが、
水質でpHが低い(酸性サイド)場合、皮膜がつきにくいので時間がかかります。
このお客様の場合、配管のやりかえと同時に
古いボイラーをエコキュートに交換していました。
いわれてみれば、最新式のエコキュートでも
内部の配管には部分的に銅管が使われています。
つまりエコキュートの内部の銅管から溶け出した銅イオンが
浴槽の中の石鹸の脂肪分と反応して、
浴槽の下部に青い色が付着したのです。
・・・ お風呂の青サビの対処法 その3 に続く。
★今日のテリー語録
住宅に限りませんが、最近は様々な商品開発の場面でも
お客様のちょっとした不満や相談、クレームによって
新しい商品を開発されるようです。
20年近く住宅業界にいる私でも、まだまだ知らないことも多く
お客様の声によってあらためて勉強し治す場面も多々あります。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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