・・・ 私が薬剤処理をした木材をすすめない理由(わけ)。 その4 の続きです。
さて、みなさんは同じ種類の加圧注入処理剤であれば、全て同じのように思われるでしょうが、
実際には、耐用年数にもけっこう差が出てくるようです。
その理由は、「環境の違い」もさることながら
どちらかと言えば、使われた「樹種の違い」の差の方が大きいような気がします。
特に湿気に弱いホワイトウッドなどの場合は、非常に短命でした。
(米ツガや米マツがそれに続くような感じでしょうか。)
なぜ、薬剤処理をしているにもかかわらず、樹種の影響を受けるのでしょう?
加圧注入処理の場合、
「木材の内部までしっかりと薬剤が浸透する」・・ことになっていますが、
処理後の切断面を見ると、そうでもなさそうです。
表面から3〜5ミリぐらいは確かに濃い色をしているのですが、
中の方はかなり薄い色をしています。
おそらく薬剤そのものもそれほど入っていないのでしょう。
ところが現場で施工する際は、
どうしてもアンカーボルトの穴を開けたり釘を打ったり・・
という作業も出てきますので、
内部のあまり薬剤が浸透しない部分も、結果的には露出することになります。
穴が開けられた部分は、あまり薬効も期待できませんから
結局は、その場所の環境と使用している樹種の力だけに、頼ることになってしまいます。
加圧注入処理直後の状態では、
おそらく実験データに近い耐用年数を持っているのでしょうが、
実際の現場では、細かい調整をしたり、ボルト・釘・ビスなどで
穴を開けたり、切り刻んだりといった加工することが必要になってきます。
そして、現場で加工をすると、
薬剤があまり浸透していない部分がどうしても露出することになってしまうので、
元の樹種が湿気やシロアリに強ければそれなりに長持ちするでしょうし、
逆に元の樹種が湿気やシロアリに弱ければ、短命に終わることになってしまいます。
表面塗布剤だろうが、加圧注入処理剤だろうが、
所詮は、「一時しのぎ」のような気がしてきたこともあって、
その頃から、私はいわゆる防蟻剤の類を信用しなくなりました。。。
・・・ 私が薬剤処理した木材をすすめない理由(わけ)。 その6 に続く。
★今日のテリー語録
・・・いずれは風邪を引くでしょうね。(笑)
まあ、気休め以上の効果は、あると思いますが・・。
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その4に記載した加圧注入材は、スギの間伐材です。
芯の部分はとても細く、明るい色をした辺材がメインです。
10cm角の柱を、10cmのブロック上にして、切断した面を下にして地面に埋設しました。
埋設して4年経過していますが、まったく腐敗してもいないし、強度も全く落ちていません。
『ホワイトウッドが短命だった』というのは、どういう状況でしょうか?詳しく解説してください。