太陽光発電が人気のようです。
そのせいか、時々ある質問が、
「 太陽光発電で元が取れるんでしょうか? 」・・というもの。
以前であれば、電力会社に余った電力を売る売電価格は、1kWあたり24円でした。
数年前、この条件で試算すると、どう考えても元を取るのに実質30年以上かかることになるので
「元が取れるかどうか・・?」という訊き方をされるお客様には、
「元を取ることを考えてはいけません!
地球環境を守るために設置してくださいね。」(^^;)
・・と答えるようにしておりました。
しかし、いよいよ今年11月から、売電価格が、1kWあたり48円に決まりました。
(※ ただし、当初10年間のみ)
資源エネルギー庁太陽光発電買取制度室
単純に今までの倍で売れるとなると、「ひょっとしたら・・?」と、期待も膨らみますね。
一方で、外部の影響を受けやすいことから、計算通りに発電し続けてくれるのか?
発電パネルやその他の機械が絶対に不具合を起こさないと言えるのか?・・などなど、
ついつい不利な条件も考えてしまいます・・。
具体的に、メンテナンス費用として必要なのは、
10年から15年程度で交換が必要となる、
パワーコンディショナー(発電された直流電気を交流電気に変える装置)と、
電力メーターの取り替えだそうです。
概ね15年程度で交換することになりそうです。
意外にも(失礼!)、太陽光パネルの不具合はかなり少ないようです。
発電効率が極端に減ったパネルが出てきたりしても、
10年以内なら無償交換するぐらい、メーカーさんも自信を持っているようです。
では、いよいよ試算にかかりましょう。
私の場合は、発電量と使用量が・・とか、日照率が・・とか、あまりややこしい計算はしません。
実際の売電額を調べた方がよっぽど早いからです。
私が実際に聞いた数字や、ネットで検索して出てきた、年間の売電額は、
地域によっても多少変わりますが、だいたい5〜7万円程度のようです。
そこで、現在の売電単価(1kWあたり24円)において、年平均6万円として、
平成21年11月からの売電単価が現在の倍で、単純に年平均12万円として計算します。
試算条件です。
3kWの太陽光パネルを設置したとします。
国・自治体などの補助金を考慮した、実質的な設置コストを160万円と仮定します。
20年間にパワーコンディショナーと電力メーターの交換(修理)、その他のメンテナンスで
20万円がかかったとします。
現状(1kWあたり24円)での売電額が、年間で6万円 ( 月平均 5千円 ) とすると、
平成21年11月以降は、当初10年間は1kWあたり48円ですから、
売電額は、単純に2倍となり、年間12万円となります。
11年目からは、1kWあたり24円とすると、売電額は、年間6万円となります。
当初10年間 12万円×10年=120万円
次の10年間 6万円×10年=60万円
つまり、20年間で回収できる金額は180万円となり、同額になるので、
21年目から、年間6万円ずつ利益が出ることになります!!
20年+(178万円−160万円)/6万円 = 23年
・・となり、回収期間は23年になります。
う〜ん、やっぱり、この売電額2倍は、本当に効果的ですねー。
もちろん、パネルをさらに増やしたりして、発電量を上げて、
家族数も少なく、日中も不在がちなご家庭では、より早く回収できる可能性が高まりますね。
★今日のテリー語録
予算に余力のある方が検討するのなら分かるのですが、太陽光発電を設置する目的で、
構造材のグレードを落としたり、屋根材や外壁の質を落としたりして、
住宅そのものの耐久性を下げるのは、本末転倒になってしまいます・・。
(「今ならキャンペーンで無料で設置します!」と言われたら、要注意かもしれませんね。)
今日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。
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