・・・ 事故を起こさない、事故に遭わないための車のヘッドライト点灯。その1 の続きです。
次は、「ハイビーム」のお話。
夜間の歩行者の死亡事故を減らすため警察庁は、
車の上向きのライト「ハイビーム」を使うという呼びかけを行っているそうです。
2015年、夜間に歩行者が車にはねられた死亡事故は625件で、
このうち約96%にあたる527件が、
下向きのライト「ロービーム」を使っていたことが警察庁の調査で分かったそうです。
中にはハイビームを使っていれば防げた事故もあるとしています。
「ハイビームとロービームではそんなに違うのか?」
と訝しがる方もいらっしゃるかと思います。
JAFが夜間に障害物のあるコースを走る実験を行っています。
(その様子はyoutubeでも見ることができます。)
ハイビームだとすぐに障害物を発見できるので、
映像では約100メートル手前と余裕を持って停止できました。
一方、ロービームにしてみると、
障害物に近づくまでは全く気づかなかったため、
停止できたのはなんと障害物の直前!!
スピードをもっと出していた場合は、
障害物に衝突してしまうケースもあったそうです。
その理由として、ハイビームが照らすことができる距離は約100メートル、
一方のロービームは約40メートル。
路面が乾いていて条件のよい場合で時速60キロで走ると、
ブレーキを踏んでから停止するまでの距離は約44メートルとされています。
しかし、ロービームが照らせる距離は40メートルのため、
気づいてからブレーキを踏んでもよけられないことになってしまいます。
これ、わかります。
最近は、夜間に走っているランナーや犬の散歩をしている人をよく見かけます。
おそらくランナーや歩行者からは走ってくる車はよく見えると思うのですが、
街灯のない道だとロービームで走っている車側からは人の姿は見えません。
先日もたまたま街灯のない県道の夜道を帰る途中、
なにげにロービームからハイビームに変えた瞬間、
犬の散歩中の歩行者がちょうど道路を横断しているところで、
ヒヤッとした経験がありました。
もしロービームのままだったら、急ブレーキをかけていたと思います。
・・・ 事故を起こさない、事故に遭わないための車のヘッドライト点灯。その3 に続く。